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東洋医学・漢方入門(3)五色と艶/脾弱/早臥晩起/お風呂の温度

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五色とツヤ

古典医書のなかに『死不治』という表現があります。 これを 「死ス、治セズ」 または 「死スマデ治セズ」と読めば、 「死ぬから治らない」あるいは「死ぬから、治療するな」と解釈できます。 当時は権力者とその周囲の人、身分の高い人しか医療を受けることはできませんでした。 最高権力者を治療して、快方に向かわねば、医者の首が飛んだのです。 医者自身の命を守るために残された一文とも解釈されましょう。 望診の具体的方法ですが、額の眉間の部、あるいは尺膚と言って、肘から先、手首までの内側の色つやを見ます。 皮膚の色を五色に分類して、五臓(肝・心・脾・肺・腎)に配当します。 ・青い色を帯びていたら肝臓、 ・赤を帯びていれば心臓、 ・黄色が強ければ脾臓、 ・白は肺、 ・黒は腎臓 という具合に、その色によって、それぞれの内臓あるいは経絡を病んでいるか、または体質としてそれらを病み易いと判断します。 更につやがあれば病氣になっていても治りますが、つやが無ければ治りにくいものです。 古典に曰く 青くて草のしぼり汁のような、また死んだ草のような色は死ぬ、翠羽(かわせみの羽)のような青は生きる。 赤はふる血のような色は死に、鶏冠のような色は生きる。 黄色で枳実(からたち)のような色は死に、蟹腹のような黄は生きる。 白くて枯骨の如きは死に、豚膏(豚のアブラ)の如きは生きる。 黒で煤の如きは死に、烏の羽の如きは生きる。 [素問 五蔵生成篇] その中でも特にポイントとなるのはつやです。 死ぬ(死ス)=治りにくいのはつやがないものです。

脾弱(ひよわ)な人

「五臓」と言いますが、これは肝・心・脾・肺・腎の五つの実質(中身がつまった)臓器をさします。 現代の西洋医学では「内臓」と言うとき、これに膵臓を加えます。 「脾臓」はずっと後世になって、その役目が分かってから内蔵の仲間に加えられたといったほうが正しいかも知れません。とすると、西洋医学では、 肝・心・膵・肺・腎となります。 東洋医学に「膵臓」という語はありません。膵臓が脾臓なのです。 江戸時代末期に、蘭学の解剖書「ターヘルアナトミア」を片手に腑分け(解剖)した人達……「解体新書」を著した杉田玄白、前野良沢らがいました。 それまでの日本で行われていた医学(東洋医学)では、脾臓は『後天の元氣司る所』といって、「胃の上に重なり覆っていて、胃中の水穀を消化し、一身を養う」ところである、と言っていました。 腑分けをしてみて、これまでの東洋に伝わる医学に言うとおりだと、改めて脾臓の重要さを知りました。 その臓器をこれまで呼んで来た脾臓、「月(にくづき)」に「卑(イヤ)しい」という字を使うべきではない、「卑」はしもべの意、下卑、野卑に通じるのでふさわしくない、もってのほかであると考え、苦慮の末にこれからは「月(にくずき)」に「萃(スイ)=あつまる・あつめる・ひきいるの意」、「膵臓」と改名すべきだと提唱したのです。 それ以来、外来の医学、つまり西洋医学ではラテン語のPancreasは膵臓と訳されるようになりました。 その後、やはり胃の後ろにあって、老朽赤血球の食作用(分解)を主たる仕事にする臓器を日本の西洋医学では脾臓と呼ぶことにしました。 東洋医学を語るとき、混乱する原因がここにあったのです。 食べたものや飲んだものによって、間もなく吐いたり、下痢をしたり、或いは消化吸収がうまくできないために痩せていて、体力の蓄積が無いから疲れやすいし、カゼのような感染症にもかかりやすく、なかなか治らない。 そんな体質の児童(大人も含む)を「ひよわ」と言います。 ひよわの「ひ」は「脾」、脾臓がよわいことを昔からそう呼んできたのです。 ずっと長い間、消化器系統のことを脾臓とよんできたことの名残ですね。

早寝早起き

春夏と秋冬の話は、『生長収蔵』のところで述べました。 昼と夜、太陽と月、温暖と寒冷、表と裏、上下、左右、男女、凸凹はすべて前者が陽で後者が陰になります。 人体で言いますと、背側と腹側、氣と血、腑(中空臓器)と臓(実質臓器)もまた陽と陰になります。 あらゆる事象に陽と陰があり、その陽と陰の中に更に陽と陰があります。 『生長収蔵』の中では冬は例外として早臥晩起つまり、はや寝おそ起きでした。 夜(日没から日の出まで)は陰、陰氣が支配しています。陰氣は粛殺の氣。 昼(日の出から日没まで)は陽、陽氣の支配下にあり、陽氣は元氣の源、生かし、はぐくむ氣。 陰中に陰陽あり、陽中にまた陰陽がありますので、陰である夜の中にも更に陰と陽があり、陽である昼の中にも陰と陽があります。 一日の中で陰の極みの時は真夜中。日没と日の出の丁度真ん中ですが、そこを境にして前は陰中の陰、なぜならば陰のきわみに向ってゆく時間帯ですから。 後を陰中の陽、これは陽(陰の極みを離れて日の出)に向う時間帯になります。 つまり日没から夜中までの陰中の陰の氣が支配する時間帯には、その氣を避けて家にこもり、寝てしまいましょう。 そして陽中の陽の氣が支配している最良の時間帯である午前中に寝床から出て、外に出て、その氣を体内に取り入れましょう、ということなのです。 今からニ千年前のことですから、電氣はありませんので今の早寝の概念よりずっと早い早寝になりますね。

お風呂の温度

「お風呂で温まる」とよく言われますが、適温は何度くらいだと思われますか? 浴槽の湯の温度をお聞きすると、40℃~42℃が多いようです。 しかし、温まるための、又お休み前のお風呂の浴槽の湯温は38℃~40℃が最適なのです。 浴槽に浸かっている時間は、5~6分から10分まで。それを2回~3回繰り返すのがもっとも効果的です。 湯に浸かるということは皮膚にやってきた血液が温められて体内へ循環する事です。 血液が温度を運んでいますから、人の体温は36℃~37℃ですが、湯温が高いと体温が湯温に近づいていきます。 体温が通常体温より上ってくると脳の視床下部に体温中枢があって温度を感知し、正常体温に下げるために発汗させます。 「発汗」とは皮膚表面を濡らして空氣にあてて、皮膚温度を下げ、そこに血液を送って血液温度を下げて体内に戻し、正常体温に戻すと言う事です。 人体は血液による水冷式と皮膚表面での空冷式の双方で高度な冷し方をしています。 発汗すると場合によっては、入浴前より体温を下げてしまうこともあります。 皮膚温度と隔たった物に触れると鳥肌が立ちますが、冷水だけでなくお湯に入っても起こります。 皮膚は瞬間で温度の高低を判別できませんので、勘違いします。 これは全身高温浴(浴槽に浸かる入浴法を物理療法の世界ではこう呼んでいます)の一時作用と呼び、一過性に血圧が上昇し、動脈硬化を起こしている人には危険な状態です。 鳥肌が立たない程度の湯温が血圧にも無難なわけです。 サーモグラフィー(表面温度分布測定装置)を用いた入浴実験でも38℃と42℃の入浴後の温度変化を経過観察しますと、入浴直後は当然42℃入浴者が高温ですが、時間の経過と共に38℃入浴者の温度が上昇し、逆転する結果が出ています。 ほんの2~3℃の違いですが、過ぎたるは及ばざるが如し。 ここにも東洋思想の「陽きわまれば陰となる(転ずる)」と言う考え方は生きています。 全身高温浴には二次作用があります。体が温まると抹消欠陥が拡張しますので、血圧が下がります。 一時作用二次作用ともに自律神経が行っている作用です。 人体にはホメオスターシス(恒常性保持機能)が備わっていて、この自律神経が大きな役割を果たしています。 「自律」ですからオートマチックに行われます。 「寝つきが悪い」「眠りが浅い」という方で、寝る前に熱いお風呂にはいっていらっしゃる方、随分多いようですね。 熱いから長くは入っていられず、その結果、自律神経の交感神経を優位(からだを戦闘状態)にしてしまいますから、当然眠れなくなるのです。 就寝前にはぬるめのお湯にゆっくり浸かって身体を休戦状態にして下さい。 お出かけ前に就寝前の入浴法をして、出かけられなくなった方がいらっしゃいました。 その方は血圧も低めの方でしたが、身体は重く感じられますし、頭もボーッとして横になりたくなってお約束を取り消して寝てしまいました。 副交感神経が優位(リラックス)になった結果です。 お出かけ前にはぬるめではなく、やや熱めのお風呂かシャワーに汗をかかない程度の時間、サッとつかって出るとシャキっとします。 低血圧傾向の方にお勧めです。 高血圧の方は危険ですので、決してなさらないで下さい。

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